學天則 | Around the Corner

學天則

「1928年に作られた東洋初のロボット「学天則」を復元したものです。圧縮空気を使ってなめらかに動き、人間の想像力を表現しています。」

今週、水曜日に大阪市立科学館のプラネタリウムに行く予定だった。

諸事情で自分だけパスしてしまったんだけど。
その小冊子、おそらく子ども用に作成されたガイドブックにある「學天則」の説明が上にある文章。もちろん、本物ではなく、実物大のレプリカだ。

カレル・チャペック(その兄かな?)が「ロボット」という造語をつくったのが1921年。
アイザック・アシモフが「われはロボット」を発刊したのが1950年。
「鉄腕アトム」を手塚治虫が連載スタートしたのがその翌年。

「學天則」は、製作した生物学者が「天則に学ぶ」という意味で名前を付けたそう。



アシモフの作品に出てくるロボット三原則はこんな感じ。

第1条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

第2条:ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

第3条:ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
(ウィキペディアより抜粋)


「鉄腕アトム」に出てくるロボット法にも似たような記述がある。

・ロボットは人間を幸せにするために生まれたものである。
・ロボットは人間につくすために生まれてきたものである。
・ロボットは人を傷つけたり、殺したりしてはならない。

http://www.asahi.com/ad/clients/atom/world_robotlaw.html  より抜粋)


本物の「學天則」はドイツに売られて行方不明……おそらく廃棄になったらしい。

アシモフの作品は短編集で、ロボットシリーズなので粗筋をまとめるのは無理だけど、誤読承知で簡単にまとめてしまうと、三原則と人間が、機械と心の絡みがメインになっている。

「鉄腕アトム」の世界観もそれに近い。

アニメ「鉄腕アトム」の最終回は、調べれば出てくると思う。「たったひとつの冴えたやりかた」(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア)と似ているといえば、似てる。


個人的にはマンガ「鉄腕アトム」で読んだ「アトムの最後」(?)が印象に残っている。「鉄腕アトム」その後の話って感じだけど、いわゆる番外編。

アトムは博物館みたいなところに置かれていて、ちょうど「猿の惑星」みたいに、ロボットが支配する世界になり、人間は道具になっていた……という設定。タイトルとは裏腹にアトムは脇役だ。それに、手塚治虫の一部作品にあるように結末は救いようのない箇所に落ちる。


たしか、手塚治虫漫画全集で読んだのかな?

何冊出てるの?っていう黒っぽいやつね。



「學天則」から始まって、なんとなく「鉄腕アトム」番外編を思い出していたのが昨日。

ロボットが、あれのメタファー?

そうかもしれない。

アトムの妹の名前が、あれだもんな。



アトムの妹。頼むから、祈るから、お願いだから、もう、おとなしくしててよ。